ホテルの残室調整とは?現場で実際にやっていたこと

レベニューマネジメント

ホテルの残室調整とは?現場で実際にやっていたこと

ホテル業界で働いていると、

「残室調整」

という言葉を聞くことがあります。

ただ、ホテル業界以外の人には、かなり分かりにくい仕事だと思います。

今回は、実際に私が現場で行っていた残室調整について書いていきます。

残室調整とは、簡単に言うと「ホテル在庫の管理」です。


なぜ残室調整が必要なのか

ホテルでは、複数のサイトで同時に販売を行っています。

  • 楽天トラベル
  • じゃらん
  • Booking.com
  • Agoda
  • 公式サイト

などです。

そして、それぞれのサイトへ在庫を連携しています。

しかし、この連携は完璧ではありません。

例えば:

  • 通信エラー
  • 反映遅延
  • 設定ミス
  • 部屋タイプ相違

などが起きます。

すると:

「本当は空いていないのに販売される」

という事故が起きる可能性があります。

これが、いわゆるオーバーブッキングです。


残室調整はかなり神経を使う

残室調整は、想像以上に神経を使います。

なぜなら:

  • 売りすぎてもダメ
  • 止めすぎてもダメ

だからです。

例えば:

  • 部屋を止めすぎる
    → 売上機会損失

逆に:

  • 販売しすぎる
    → オーバーブック事故

になります。

つまり:

「安全」と「売上」の間

をずっと調整している仕事です。


実際に見ていたこと

私が残室調整で実際に見ていたのは、

  • 予約数
  • 部屋タイプ
  • 清掃状況
  • 故障部屋
  • 連泊状況
  • 団体予約

などです。

特に怖いのが:

「部屋タイプの不足」

です。

例えば:

  • ツインは満室
  • ダブルは空いている

みたいなケース。

その場合、単純に「空室あり」では済みません。

タイプオーバーすると:

  • 清掃負荷
  • 現場負荷
  • クレーム

へ繋がる可能性があります。


現場との連携もかなり重要

残室調整は、レベニューだけではできません。

特に:

  • フロント
  • 清掃
  • 施設

との連携がかなり重要です。

例えば:

  • 急な故障部屋
  • 清掃遅れ
  • メンテナンス

などがあると、販売可能数が変わります。

つまり、数字だけ見ていてもダメ。

現場状況を理解していない残室調整はかなり危険です。


私はルール化していた

私は残室調整をかなりルール化していました。

例えば:

  • マイナス1調整
  • タイプオーバー禁止
  • アロット返却タイミング
  • 売り止め条件

などです。

理由はシンプルです。

属人化を減らしたかったからです。

属人化については、こちらの記事でも書いています。


なぜホテル業界は属人化しやすいのか


実際にあった怖い話

ホテルでは、残室調整ミスで:

  • 全室オーバーブック
  • 団体部屋不足
  • 販売停止忘れ

などが起きることがあります。

特に怖いのが、海外OTAです。

設定がかなり複雑で、想定外の販売が起きることがあります。

実際、私は:

  • 2000円販売事故
  • 設定掛け合わせ事故

なども経験しました。

価格設定ミスについては、こちらの記事でも書いています。


ホテルのADRを上げる時に、最初に失敗した話


残室調整は「見えない仕事」

残室調整って、外から見ると:

「PC触ってるだけ」

に見えます。

でも実際は:

  • 売上
  • 現場負荷
  • 口コミ
  • 事故リスク

全部を見ながら調整しています。

だからかなり精神を使います。


最後に

ホテルの残室調整は、

「ただ部屋数を調整する仕事」

ではありません。

売上だけを追えば、現場が壊れます。

安全だけを追えば、利益が出ません。

その間でバランスを取り続ける仕事です。

私は、残室調整とは「ホテル全体を見る仕事」だと思っています。

だからこそ、数字だけではなく、現場との信頼関係もかなり大事だと感じています。

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